後悔しない腕時計の選び方-スウォッチグループ4-

後悔しない腕時計の選び方-スウォッチグループ4-

世界最大の時計グループ、SWATCH(スウォッチ)。

今回はその中でも数奇な運命を辿り蘇った、ドイツの名門。

「GLASHÜTTE ORIGINAL(グラスヒュッテ・オリジナル)」

その歴史や時計をご紹介します。

GLASHÜTTE ORIGINAL(グラスヒュッテ・オリジナル)の歴史

1845年にドイツの時計師達がグラスヒュッテに集い、
ザクセンに時計製造業を築くという壮大な夢からその歴史は幕を開けます。
その中には、今やドイツ時計の筆頭ともいえるランゲ&ゾーネ社の創業者、
アドルフ・ランゲ、その人も名を連ねていました。

時計師達は、グラスヒュッテに根付く時計会社を次々と興しました。

その後、1920年代には最盛を極めたドイツ時計の各社は世界恐慌の煽りも受け、
更に世界大戦の勃発により、多くの時計工房が焼失されてしまいます。

戦後、東西ドイツに別れた為、グラスヒュッテは東ドイツ領になり、
グラスヒュッテで開業をしていた時計会社のほぼ全てが
1つの国営時計会社として統合されます。

当時、グラスヒュッテ・オリジナルという名前はあくまで1ブランドの名でしかなく、
勿論、それは同じくグラスヒュッテで開業していたランゲ&ゾーネ社も例外ではなく、
あくまで1ブランドの名でしかありませんでした。
社名は国営企業の「グラスヒュッテ・ウーレンベトリーブ」とされていました。

その後国営企業であった40年間は不遇の時代を向かえます。
ただし、それは悪い事だけではありませんでした。
国営企業であるが故に、
軍用時計を主としていた為に、需要が常に一定量あり続けた上、
ほぼ国内と近隣諸国にのみでしか供給していなかったのも手伝い、
かのクオーツショックを無事に乗り越える事が可能だったのです。

その後1989年にベルリンの壁が崩壊、東西ドイツが漸く統合される事になります。
旧国営だったグラスヒュッテ・ウーレンベトリーブは間もなく民営化され、
「グラスヒュッテ有限時計製造会社」と改められる事になります。

民営化の際に、一部ブランドは売却される事になり、
この売却されたブランドの中にあのランゲ&ゾーネがあったワケです。

その後、残ったブランドはグラスヒュッテ有限時計製造会社に一括され、
1994年、投資家で実業家のハインツ・W・ファイファーが買収。

1995年、正式に、現在の「GLASHÜTTE ORIGINAL(グラスヒュッテ・オリジナル)」が、
誕生する事になりました。

ここまでややこしい歴史を持った時計ブランドは世界中で見ても、
ランゲ&ゾーネとグラスヒュッテ・オリジナルの2つしかないと思います。

2つのブランドの時計が一時期ほぼ同じデザインだった点や、
技術や装飾に関しても同じ路線を辿っていた事は、ある種当たり前なのです。
一度は同じ会社として運営されていたワケですから。

その後、2000年にSWATCH(スウォッチ)グループへと収まりました。

今日では、グラスヒュッテを代表する重要な時計メーカーの1つになっています。

GLASHÜTTE ORIGINAL(グラスヒュッテ・オリジナル)の時計

GLASHÜTTE ORIGINAL(グラスヒュッテ・オリジナル)の時計は、
年代が新しくなるにつれて個性的なものが増えてきました。

また、初めは超高級路線を貫いていましたが、
昨今はランゲ&ゾーネとの差別化を計ってか、
割と手頃な価格帯の時計を作る様にもなり、
上手く住み分けをしている感じも受けます。

価格帯を考えると申し分ないモデルが揃っているのではないかと思います。

ここからは筆者オススメのモデルをご紹介します。

まずは代表的なシリーズ、「パノ」から1つ。
こちらはパノマティックルナです。
青い文字盤は独特の色味で、
グラスヒュッテオリジナルらしさが感じられます。
シンプルなムーンフェイズが実直な作りを感じさせてくれますね。
2つの円盤を使ったパノラマデイトも見易く、視認性が良いです。
表の文字盤もさることながら、やはり眺めたいのは裏側。
パノシリーズ最大の特徴でもあるダブルスワンネックは、
装飾も鮮やかで思わず見とれてしまいます。
グラスヒュッテオリジナルをオススメするなら、
まずはこのモデルを見て貰えば、
大体のブランドの方向性が判るのではないでしょうか。

最近の人気モデル筆頭は「セネタ・シックスティーズ」
シンプルなデザインながら、文字盤の美しさと薄さに見惚れてしまいます。
伝統のスワンネック緩急、大振りな自動巻きローター、
美しい仕上げの地盤。どこをとっても一級品です。
色も毎年の様に新色を発表しており、
2018年発表の新モデルはラッカー仕上げのグリーン。
文字盤に遊び心と立体感が増しており、かなり魅力的なモデルです。
個人的には最もシンプルなコチラのモデルが一番好きですが、
パノラマデイトを備えたモデルも存在します。

カレンダー機能が欲しい方にはこちらの方が良いですね。
カレンダー機能が付いた分、やや気持ち厚みが増します。
その辺はケースバイケースなので、実際に腕に付けてみるのが一番です。

マリンクロノメーターをモチーフにしたこちらのモデルも素敵ですね。
こちらもセネタシリーズの1つです。
ドイツ時計と言えば、このマリンクロノメーターを
模したモデルのイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
マリンクロノメーターとは、船舶に搭載されていた大型の時計の事です。
航海時は、時間の正確さはとても大切な要素で、
経過した時間等を調べ、現在位置や今後の航行方針を決めるのです。
現代の様にレーダーはなかった時代、このマリンクロノメーターは
最も重要視されていた装備なワケです。
12時位置はパワーリザーブ表示を備えています。
このパワーリザーブ表示がいかにもマリンクロノメーターらしいですね。

まとめ

  • 紆余曲折ありながらも、今はドイツを代表するブランドになった!
  • どのモデルもいぶし銀な輝きを放ちます。
    ランゲ&ゾーネとは違う魅力が、そこにはあります。
  • 価格帯がランゲ&ゾーネの3分の1程!お得!

正直な所、国内のネームバリューで考えれば、
ランゲ&ゾーネの足元にも及びません。
ドイツ時計としては、残念ながらマイナーブランドの括りにされています。

しかし、歴史を辿れば、紛れもなく一級品のブランドです。
そして、技術に関しては元祖ドイツ時計の総本山だけあって、
確かなものを持っています。

創業当初のデザインは何となく野暮ったかったりしましたし、
ランゲ&ゾーネを明らかに意識した時計を作ったりと、
ちょっと迷走した時期もありましたが、
セネタシリーズをはじめ、
今ではグラスヒュッテオリジナルらしいモデルも沢山登場する様になりました。

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