後悔しない腕時計の選び方-機械式腕時計をもっと知る2-

後悔しない腕時計の選び方-機械式腕時計をもっと知る2-

前回は機械式腕時計の歴史、仕組み、魅力をお届けしました。

今回も引き続き

「機械式腕時計」

その魅力を深く掘り下げてまいります。

まだある!機械式腕時計の魅力

機械式腕時計ならではの機能

クオーツ式腕時計には、Bluetooth機能やパワーセーブ等、
電池とICならではの機能がありましたが、機械式腕時計も負けてはいません。

と、豪語はしましたが、改めて考えると、クオーツ式腕時計に出来ない事は、
恐らく

「トゥールビヨン」

のみでしょうか。

因みにこちらの時計は、当時時計業界を震撼させた、
脅威のコストパフォーマンスを誇るトゥールビヨンです。
通常1千万円を超えてもおかしくないトゥールビヨン搭載モデルを、
様々なコスト削減により100万円代まで落とす事に成功したのです。
名門「タグホイヤー」がまさかこんな一石を投じるとは誰も思わず、
時計業界の舵取りを改めさせたと言っても過言ではない腕時計です。

他は、どれもクオーツ式腕時計でも再現可能な機能ばかりです。
ちなみにトゥールビヨンは時計に起こる「姿勢差」を出来るだけ小さくし、
正確性をあげる為の機能なのですが・・・。
これは別の記事で特集したいと思います。

ただ、いくら「再現可能」とは言っても、その実は全く違います。

これは長くなるので、別記事でご紹介致します。

資産価値が高い(一部ですが)

機械式腕時計愛好家の一部は、ある種投資目的で腕時計を買われる方もいる程、
時計の資産価値が高いブランドも存在します。

代表的なのは皆さんご存知「ロレックス」

特に「サブマリーナー」は人気のシリーズで、
希少価値が高いモデルは、当時の販売価格の倍近い値段で取引される事もあります。

ロレックスだけじゃない!価値の高いブランドの数々

他にもまもなく200年の歴史に到達する歴史あるブランド、
圧倒的人気のノーチラスを抱える「パテック・フィリップ」

今や超定番のロイヤルオークを抱える新興ブランド「オーデマピゲ」

革新的技術と新素材の融合をコンセプトに時計業界に新風を起こす「ウブロ」

独特のデザインと長い歴史に培われた技術力で固定ファンの多い「パネライ」

ロレックスを含めた上記5ブランドは、海外のオークションでもよく取引がなされる、
迷ったらこのブランドにすればいいと言う方も少なくないブランドばかりです。

他にも、日本では人気も知名度も高い「オメガ」

日本では時計のイメージは薄いが、名作を数多く所有する「カルティエ」

唯一無二のデザインとホスピタリティで著名人からの支持が熱い「リシャール・ミル」

デザイン性の高さと長い歴史、ロレアートやブリッジ等特徴的な時計が人気の「ジラール・ペルゴ」等々、

挙げ始めるとキリがない程、素晴らしいブランドが沢山あります。

修理さえすれば長く使える

中の機械(ムーブメント)が壊れてしまうと、
在庫がない限り修理不可能になってしまうクオーツ式腕時計に比べ、
部品さえあれば、理論上修理可能な機械式腕時計は相対的に見て時計そのものの寿命が長いです。

勿論、それはきちんと定期的に修理(オーバーホール)をした場合の話ですが、
自分が大事に使っていた時計を、子供や孫の代まで使って貰える可能性があるのは、
機械式腕時計ならではの素晴らしさだと思います。

時計やブランド自体に様々な歴史や逸話がある

筆者が思う、機械式腕時計一番の魅力は、この歴史や逸話なのではないかと思います。

クオーツ式腕時計は誕生から50年。
クオーツ式腕時計にも様々な歴史があり、確かにその進化には目を見張るものがあります。

しかし、機械式腕時計の歴史は、そのルーツとなる懐中時計まで遡ると300年近い歴史があります。
また、一度クオーツ式腕時計に淘汰され掛けた暗い時代があるからこそ、
この現代に復権し、更には時計業界を牽引する様になったのではないかと思うのです。

そして、その歴史や逸話を知れば知る程、
その時計ブランドや時計そのものに愛着が湧いてくるのではないでしょうか。

ゼニス、伝説の職人 シャルル・ベルモ

例えば今や機械式腕時計の歴史を変えるのではないかと言われている程の大発明
「デファイ・ラボ」
を開発した、老舗時計ブランド「ゼニス」

ゼニスは、当時スイスでも有数の機械式腕時計メーカーでした。

何と言っても、現在でもゼニスを代表する腕時計「エル・プリメロ」が既に存在し、
その完成度の高さは他社では真似の出来ない素晴らしい時計だったからです。
しかし、一方でゼニスは、クオーツ式腕時計の登場で倒産の危機に瀕した
スイス時計ブランドの1つでもありました。
倒産の危機を回避する為に、クオーツ式腕時計の開発をせざるを得なくなり、
当時生産していた機械式腕時計の資料、金型、その他様々な道具まで全て売却する様に、
当時の経営者から命令が下ったそうです。
それ程まで切迫した状況だったにも関わらず、当時の工房責任者、シャルル・ベルモは、
独断で、機械式腕時計の重要な資料や金型、工具に至るまで、会社に無断で隠したと言われています。
それから約14年程して、漸く危機を乗り越え、再び機械式腕時計の製造が開始されました。
その際、もし隠された資料や金型や工具がなければ、
ゼニスは昔程の素晴らしい機械式腕時計を作る事は、恐らく不可能だったでしょう。
たった一人の職人が、未来のゼニスや未来の時計産業の事を慮ってとった行動が、
ゼニスの危機と、機械式腕時計の復興の一端を担ったと言っても過言ではなかったワケです。
この英雄的行動が無ければ、恐らく現在のゼニスは無かったでしょうし、
ましてや「デファイ・ラボ」など、研究される事すら無かったかもしれません。

こう言った歴史を知ると、どうでしょうか?
ゼニスやエル・プリメロに興味が湧いてきませんか?

機械式腕時計の魅力はまとめると・・・

機械式腕時計の魅力、何となく判っていただけたでしょうか。

デザイン性が高く、自分好みの時計に出会えるかもしれない楽しみ。

様々な機能を、実際に「動かしている・動いている」感覚。

価値が高く、勿論価格帯もクオーツ式腕時計に比べると雲泥の差ではあるものの、
スーパーカーの様にいつか手にしてみたいと思う憧れや手にした時の喜び。

時計そのものに歴史や逸話があり、
また、その時計を所持した人の想いを受け継ぐ事も出来る夢や希望。

機械式腕時計とは、それ等が、所有する人それぞれにギュッと詰まった腕時計だと思います。

次回は、機械式腕時計を所持する上で絶対に知るべき欠点等をお伝えします。

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