後悔しない腕時計の選び方-クオーツ式と機械式、似て非なる機能たち-

後悔しない腕時計の選び方-クオーツ式と機械式、似て非なる機能たち-

前回まで機械式腕時計の魅力や欠点等をお伝えしました。

今回は、前回までお伝えした様々な項目の中で、何度か取り上げた、

「腕時計の機能」

について。

腕時計の機能、似て非なるクオーツ式と機械式

クオーツ式と機械式で全く同じ機能が幾つかあります。
しかし、その実態はほぼ同じものから、全く違うものまでと様々です。
今回はその中でも違いが判り易く代表的な機能をご紹介致します。

アラーム

クオーツ式には搭載される事が多いアラーム機能。

こういった液晶式の腕時計には特に搭載される事が多いです。
アナログ式に比べると、設定した時刻も常に表示させる場合が多く、
再設定等も行いやすいのが特徴です。

勿論、こういったアナログ式にも搭載されています。
主にスポーツウォッチに搭載される事が多いですね。
液晶式に比べると、針で設定する為、直感的な操作が可能なので、設定が楽。
ただ、設定した後は現在の時間表示に戻るので、再設定が若干煩わしいです。

液晶式、アナログ式問わず、クオーツ式の場合はアラームが基本的に電子音。
「ピピピピッ」となる事が多く、実に聞きやすい音になっています。

一方、機械式の場合、搭載されるモデルはかなり限られています。
一昔前(70~80年代)は割と搭載される事が多かったのですが、今はかなり希少です。

こちらは70年代に発売されたOMEGAの時計。
デザインは今に通ずるものがありますね。

構造的には中々に複雑になり、その需要も殆どない為、非常に高価です。
また、音のイメージは昔懐かしいアナログ目覚まし時計の様な、
「ジジジジ」と言ったぜんまい式のおもちゃが動く様な音になります。
個人的にはあまり良い音とは言えませんが、機械式でこの機能を実現出来るのはある意味凄いです。

レトログラード

逆光を意味する特殊な表示機能。
多くは、針を扇形に展開し、その針が端から端へと動く表示の事をレトログラードと呼びます。
言葉で説明するには中々難しいですが、
例えば機械式腕時計の場合

こちらだと6時位置に曜日表示がついているのですが、
一番左に月曜日、一番右が日曜日となっています。
日曜日から月曜日へと変わる時、針が右端の日曜日から一瞬で左端の月曜日に飛ぶ構造です。
この時計だと12時位置はパワーリザーブ表示(要は時計が動く残り時間)なのですが、
こちらは扇形とはいえ、パワーリザーブの残り時間に応じてゆっくりと針が動く為、
レトログラードには属しません。

次にクオーツ式ですが、一応機能としては再現が可能です。

こちらの10~12時の位置についている曜日表示も、
機械式腕時計と同じく一番左が月曜日、一番右が日曜日となっています。
動きとしては全く同じなのですが、クオーツ式腕時計は針を動かす力と速度が弱いので、
機械式腕時計と同じ様に一瞬で右端から左端へといった針の動きは出来ません。
ゆっくり「スイーーーッ」と動いていきます。

機能としては確かに全く同じレトログラードですが、
機械式腕時計のダイナミックな針の動きを楽しめるのと比べて、
あくまでそういった表示方式に近い機能になっています。

ワールドタイム

クオーツ式と機械式で最も顕著な差があるのがこの機能。

まずはクオーツ式から。

ホームタイム(自分が住む国の時間)とは別に、
モードを切り替えローカルタイム(知りたい国の時間)に合わせると、
時針がローカルタイムの時間へと移り、表示出来ます。
ホームタイムとローカルタイムを同時に知ることは出来ず、
毎回切り替えなければならないのが面倒ですが、
クオーツなので狂う事は少なく、正確な時間を知る事が出来るのが利点です。

一方、機械式腕時計のワールドタイムは一味違います。

機械式は重い構造も難なく動かす事が出来る為、
外周部に専用の回転式ベゼル(国名が略称で記載)が内臓されており、
時分針と共に、その外周部のベゼルも回転します。
例えば、上の画像だと、シドニーがホームタイム(住んでいる国)だとすると、
シドニーは夜の10時、東京は夜の9時、ロサンゼルスだと明朝の4時だと判ります。
つまり、機械式腕時計のワールドタイムは、一目でどの国が何時かすぐに判る機能なのです。

様々な機能がありますが、ここまで差が出る機能は他にありません。
しかし、それぞれの特色が出ており、非常に判り易い機能でもあるかと思います。

まとめ

大きな違いがある代表的な機能を今回はご紹介しましたが、
まだまだ他にも沢山あります。

本当に端的に分けると、針やベゼル、円盤等、
動作に力が必要な機能は圧倒的に機械式腕時計の方が優れています。
それは、機能的なだけでなく、動作の面白みや美しさにも関係します。

一方、アラームに代表される様に、電子機器が有用な機能は、
圧倒的にクオーツ式の方が優秀です。
何より、仮に搭載してもコストが安く抑えられる為、
気軽にその機能がついた時計を選択する事が出来ます。

機械式腕時計とクオーツ式腕時計。

知れば知る程、似ている様で実は結構違う。
その違いがまた面白く、購入する際の悩みの種にもなったりしますね。

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