後悔しない腕時計の選び方-CITIZENその1-

後悔しない腕時計の選び方-CITIZENその1-

時計ブランドやメーカーをご紹介する今シリーズ。

今回取り上げるのは戦略性に富み、技術力に秀でた国内時計メーカー。

「CITIZEN」です。

CITIZENの歴史

1918年、尚工舎時計研究所が前身となり、
1924年に発売した懐中時計「CITIZEN」が発端となって、現在の社名にも使われています。
1930年には時計製造専業の会社「シチズン時計」を設立。

国内ではオリエントに次いで4番目に参入したメーカーとなりました。

2005年以前は、機械式腕時計も含め、様々なムーブメントを扱っていましたが、
現在はソーラークオーツ(エコ・ドライブ)が主流となっており、
ソーラークオーツ製造に関しては世界でも右に出るものはない
と言っても過言ではない技術を要しています。

エコ・ドライブ

ソーラー充電式クオーツ式腕時計。それが「エコ・ドライブ」です。

シチズンと言えば「エコ・ドライブ」
今やシチズンの代名詞となったソーラークオーツは、
他メーカーやブランドとは一線を画す進化を遂げてきました。

他メーカーやブランドは、ソーラーと時計電波受信・GPS受信機能を組み合わせ、
自動的に時間修正を行う機能を開発する場合が殆どでした。
しかし、それは考え方次第では、電波を受信出来なければ、
通常のソーラークオーツ式と変わらないワケです。

シチズンはそんなソーラークオーツの発展に真っ向から立ち向かいました。
電波に頼らずとも高精度のソーラークオーツであれば良い。
ソーラークオーツではトップクラスの年差±5秒のモデルがその想いを体現しています。

また、今までとは違ったアプローチで考えられた超薄型ソーラー充電式クオーツ式腕時計、
「エコドライブ・ワン」も誕生。
コンセプトモデルかと思われた発表から、驚くべ早さで市販化を成し遂げました。
極限まで無駄を省き、不変の美しさを持たせたこのエコドライブ・ワンは正に衝撃の一言。

そして、創業100年を記念して作られたムーブメント「Calibre0100」は、
ソーラークオーツとしては常識外れの年差±1秒を達成。
その技術力の高さを世界に見せつけてくれました。
こちらはコンセプトモデルなので市販の予定は今の所ないですが、
今後が楽しみなムーブメントです。

コンセプトモデル

シチズンは、国内時計メーカーとしては珍しく、毎年の様にコンセプトモデルを発表します。

そのコンセプトモデルは非常に特徴的且つ魅力的な腕時計が多く、
一部は実際に製品化までされています。

その一部をご紹介致します。

個人的にコンセプトモデルの中でも一際異彩を放っていると思えるのが、
この「エコ・ドライブ ドーム」です。
素材違いも合わせると、世界限定計750個、で、
特徴的なのはやはり名前にもなっているドーム型のサファイアガラス。
一時期筆者も所持していましたが、近未来的な雰囲気はやはり非常に目立ちました。
機能的にも申し分なく、実にシチズンらしい面白みの強い腕時計です。

こちらは「エコ・ドライブ リング」
世界限定250個とかなり少ないです。
従来のエコドライブと違う点は、時計側面から光を取り込んで充電する事。
その充電部のソーラーセルをコインエッジ風の装飾で多い、
敢えてソーラーセルらしさをデザインとして利用しています。
ムーンフェイズもあまり見ないタイプになっており、
文字盤にはクリアな素材を多用。立体感と光の層を表現しています。
こちらもコンセプトモデルらしい実験的要素が強い時計ですね。

他にも、いくつかのコンセプトモデルが実際に商品として販売されています。
コンセプトモデルが、以降の商品にかなりの影響与えている事もあり、
シチズンを知る上で、見逃せない要素の1つです。

CITIZENの戦略

国内時計メーカーとしては珍しい事に、同業他社の買収に積極的です。

2007年に音叉時計で名を馳せた「ブローバ」を買収した事を皮切りに、
2012年にはスイスの時計会社「プロサー」を、
2016年には自社製ムーブメントも所持する
高級腕時計メーカー「フレデリック・コンスタント」を買収しました。

特にプロサーには、ムーブメントの製造会社「ラ・ジュー・ペレ」と、
高級時計ブランド「アーノルド&サン」そして「アンジェラス」が含まれている為、
当時はついに日本のメーカーが世界へと本格的に乗り出してきたと話題になりました。

実際には、世界経済の悪化と、需要低下の煽りを受け、
完全にCITIZENの思惑通りにはいかなかったかもしれませんが、
2016年のフレデリックコンスタントの買収を鑑みると、
次なる手を既に考え始めているのかもしれません。

ブローバは音叉時計の雄

ブローバと言えば音叉時計のアキュトロン!というのは、既に一昔前の事。
当時一世を風靡した音叉時計ですが、クオーツの台頭により、
その役目を終え、ブローバ自身も機械式時計とクオーツの開発を余儀なくされました。
現在では、音叉時計の名残がブランドのマークとして残っています。

さて、現在のブローバなんですが、クオーツ式腕時計の開発にはかなり力が入っています。
面白いのがブローバ独自のクオーツムーブメントは、
その多くが通常のクオーツ式腕時計の8倍もの高振動262Khzで駆動し、
正確性をより高めているという点。
その為、ブローバのクオーツは多くが年差±10秒以内に収まると言います。
その幾つかをご紹介しましょう。

こちらは世界初の時計本体がカーブしたクオーツ式クロノグラフ腕時計。
カーブしている意味は・・・。なんか凄いじゃないですか。
ケースが大きいにも関わらず、フィット感が高いのは、このカーブのお陰です。
勿論、この時計も年差±10秒以内に収まる高精度。
6時位置には262Khzの刻印がしっかりと刻まれています。

昨今流行の青文字盤をしっかりと取り入れた、海外限定のモデル。
名クオーツムーブメント「プレシジョニスト」が搭載されています。
プレシジョニスト一番の特徴はクオーツにも関わらず
秒針が滑らかに動くスイープ運針。
あれ、どこかで聞いた言葉ですね。
そうです!SEIKOだけが持つムーブメント「スプリングドライブ」と
ほぼ同じ秒針の動きが楽しめるのです。
何故「ほぼ」と付けたのか。
完全なスイープ運針のスプリングドライブと違い、
プレシジョニストはスイープ運針風の動きだからです。
実際にはプレシジョニストは1秒間に約16回という非常に細かい動きで秒針を動かしています。
ですので、見た目にはほぼスイープ運針と変わらないというワケです。
それでいて、性能は年差±10秒以内に収まり、値段も格安。
ブローバの技術力の高さを感じさせる一品です。

そんなプレシジョニストに何を血迷ったか、
高性能なクロノグラフ機能まで付けちゃったのがこちらの時計。
クオーツ式のクロノグラフとしては異例の1/1000秒まで計測可能。
そんな高性能が必要なのかと問われれば・・・。必要なのでしょうきっと。
更に防水性能は300M防水まで可能と、スペックに関しては言う事なし。
価格も10万円を切る事もある為、
かなり本体が重い点を除けば、欠点が見当たらないコスパに優れた腕時計です。

最後にご紹介するのが、ブローバを代表する音叉時計「アキュトロン」の名を冠した、
アキュトロン2。
クオーツムーブメントなのに文字盤はスケルトンと言う奇抜過ぎるデザインですが、
これは初代アキュトロンのデザインを踏襲している為だそうで。
性能は言わずもがな年差±10秒のスイープ運針。
見た目のインパクトとスイープ運針が生み出すギャップが見る者の心を惹きつけます。

まとめ

  • 戦略的な時計会社、それがCITIZEN
  • 音叉時計の雄ブローバは、今やコストパフォーマンスに優れた時計の代名詞
  • アキュトロン2やプレシジョニストは、スイープ運針好きにはたまらない

今回はCITIZENの歴史、そして代表的モデルやコンセプトモデル。
傘下であるブローバの腕時計をご紹介しました。
特にブローバのクオーツは、クオーツとしいてはかなり曲者の機能を備えており、
価格のお手頃さも手伝ってファンも多いブランドです。

次回は、ブローバ以外の傘下ブランド
「アーノルド&サン」「フレデリックコンスタント」を中心にお届けします。

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